人間環境学とは

人間環境学研究院(研究)の理念

 人間環境を取りまく文化的、社会的、教育的、心理的、空間的諸問題は、地球規模でますます複雑に多様化する傾向にあると同時に、時代や価値観の変化に伴い絶えず変容しうる流動的特性を持っています。こうした諸問題や特性に適切に対処し、時代や世界をリードする国際的・先端的研究を創造開発していくためには、伝統的・基礎的な研究分野の系統性をベースにしながら、斬新なアイディアの下に先端的あるいは学際的な研究分野を積極的に取り入れ、発展し続ける自律性と柔軟性を内部にビルド・インした研究組織が不可欠です。

新しい時代を先取りした教育プログラムの開発

 他方、そうした時代動向の中で、社会のニーズに応える高度の専門的知識やスキルを身につけると同時に先端的・学際的な知識や多様な価値観に支えられた国際感覚ないしはバランス感覚を身につけた研究者や学生を育成する為には、新しい時代を先取りした教育プログラムの開発や柔軟な教育組織の再編が不可欠です。

 しかし、従来の教育研究組織は学生が所属する教育組織と教官が所属する研究組織とが一体化していたために、研究組織を変えるとなると自ずと教育組織を変えなければならないというように両組織の間には拘束関係があり、時代の変化に応じて研究組織あるいは教育組織のいずれかを臨機応変に変革するということは困難でした。

教育組織と研究組織とを分離する研究院構想

 こうした問題点を克服するために構想されたものが研究院構想ですが、その理念は「教育組織と研究組織とを分離することによって、時代や社会のニーズにマッチした常に発展し続ける社会的にも国際的にも開かれた研究組織や教育組織の改変が容易になるようなシステムを構築する」というものです。

 人間環境学研究院は、この理念に基づき、従来から学問的親縁性を持ちながらも大学の縦割り組織の中に別々に納められてきた心理学、心理臨床学、社会学、人類学、教育学、建築学の諸分野を統合し、人間と環境を一体的に研究するための新しいパラダイムの創出のために、各学問の系統性に留意しながら、人間環境学を構成する人間そのものを科学する分野と人間をとりまく環境を科学する分野とそれらの関係を科学する分野を新たな視点から創造・開発するために再編成された研究組織です。

 この新しく編成された研究組織のもとに、人間環境学研究院では、21世紀の共生社会が求めている新たな研究領域、例えば「国際感覚やバランス感覚を兼ね備えた創造性豊かかな人間育成」「クオーリティーライフを保証する生涯学習環境作り」「環境と共生した都市空間の計画立案」「共生社会を目指す人間社会の支援システムの立案」「都市病理に対する有効な臨床的介入とそのシステムの立案」という研究領域・分野において、世界の動向を一歩リードし、アジアはもとより世界の拠点としての役割を果たしていきます。

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