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大学院人間環境学研究院

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教員情報
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山下 亜紀子准教授Akiko Yamashita

専攻 人間共生システム専攻
部門 人間科学
コース 修士: 共生社会学
博士: 共生社会学
講座 共生社会学講座
九州大学研究者
データベース
https://hyoka.ofc.kyushu-u.ac.jp/search/details/K005450/index.html  http://www2.lit.kyushu-u.ac.jp/socio/

研究内容

研究テーマ設定の背景

家族の中で生じる福祉的課題に対し、地域社会においてどのような支援が構築できるのか、ということを主な研究テーマにしています。特に欧米追随型の福祉社会ではなく、日本社会において有効な地域型支援を考える必要があるのではないか、ということを考えながら研究に取り組んできました。

 

研究手法

アンケート調査、インタビュー調査などに基づく実証的研究を行っています。

 

調査対象や調査地についての解説

基本的には、自分自身が住んでいる地域で調査をさせていただいています。これまでの居住地は宮崎県、福岡県、青森県ですが、九州と東北では、家族や地域社会に大きな違いがあることを知ることができ、そうした意味でも興味深く研究に取り組んでくることができました。

 

分析のためのソフトウェアやツール

現在は、インタビュー調査を中心とした質的調査を中心に進めており、ICレコーダーの便利さを感じています。また量的調査の分析の際には、統計ソフトであるSPSSを使用しています。

 

研究についてのこだわり

実証的な分析・考察から、わずかかもしれませんが社会に何かしら貢献できる知見を見出すことができれば、と思っています。

 

研究生活で最もわくわくしたこと、逆に最も落ち込んだこと

研究生活で最も嬉しかったことは、今、現在取り組んでいる「障害児の家族」という研究対象に出会えたことです。今行っている調査では、学ばせていただくことが多く、研究のやりがいを感じています。

 

落ち込んだことといえば、大学院時代、勉強不足や力量不足を感じ、これから研究をやっていくことができるのか、不安になっていた時期もありました。幸いにして、いろんな先生方のご指導や周りの方の励ましなどに恵まれ、何とか乗り越えてくることができました。

 

研究生活で出会った印象的な人物やエピソード

青森県に住んでいたことがあります。宮崎育ちの私にとって初めはなかなかマスターできなかった津軽弁でしたが、最後は高齢者のインタビュー調査ができるくらいになって、とても嬉しかったことを覚えています。

 

また現在、調査をさせていただいている障害児のお母さま方の、非常に苦労され孤立した状況には、胸が痛い思いがしています。

 

大学院生へのメッセージ

継続して研究に取り組み、こつこつと努力を続けていけば、自分なりの研究の成果がみえてくるのではないかと思います。

 

大学院生の時何をしていたか

大学の研究室で過ごす時間が多かったように思います。本を読んだり、院生同士で議論をしたり、ご飯を食べたりする時間が中心でした。また途中で育児がはじまったため、研究と両立できる生活を意識していたと思います。

 

学際連携についての思い

ちょうど今、ケアラーの地域支援について学際的に考えていきたいと考えているところです。いろんな分野、専門の先生方の知恵をだしあって、いい方向性を導き出したいと願っています。

 

今後の研究・実践活動について

今取り組んでいる、ケアラー支援の研究をもう少し深めていきたいと思っています。特に地域でどのような支援ができるのか、ということを、地域比較研究や学際的視点に基づき検討していきたいです。

 

おすすめの文献

○落合恵美子, 2004, 『21世紀家族へ:家族の戦後体制の見かた・超えかた(第3版)』有斐閣.

○Ungerson, Clare, 1987, Policy Is Personal: Sex, Gender and Informal Care, London: Tavistock Publications, クレア・アンガーソン (=1999, 平岡公一・平岡佐智子訳『ジェンダーと家 族介護:政府の政策と個人の生活』光生館.)

○森岡清志編, 2007, 『ガイドブック社会調査(第2 版)』日本評論社.

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