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大学院人間環境学研究院

Faculty information

教員情報
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鈴木 隆子准教授Takako Suzuki

専攻 教育システム専攻
部門 (言語文化研究院)
コース 修士: 国際教育環境学講座
博士:
講座
九州大学研究者
データベース
https://hyoka.ofc.kyushu-u.ac.jp/search/details/K003643/index.html

研究テーマ

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研究内容

研究テーマ設定の背景

私は基礎教育は全ての人が得るべき基本的人権だと考えています。基礎教育の獲得は、生まれた場所の違いによって左右されてはならないと考えており、地球上の全ての子供たちが基礎教育を得る機会を保障することは、地球市民の務めだと考えています。このような考えに基づき、こうした機会を獲得するのが困難な地域において、子供たちにその機会を保障する努力をしています。

 

研究手法

理論と実践の両方に視点をおきながら、途上国での社会調査を中心に研究を進めています。基本的に質的調査が中心ですが、質的データの指標化・定量化を心がけています。

 

調査対象や調査地についての解説

私の調査対象は開発途上国の農村の初等教育です。主な調査地は初等教育の支援が必要とされる国や地域で、最近ではネパール、ザンビア共和国、コロンビアの農村を対象にしています。

 

研究についてのこだわり

国際開発学は研究だけではなく実践にも深く関わっている学問なので、研究室の机上における研究だけではなく、実践に結びつく実現可能で実利的な研究を目指しています。私は主に教育政策に関わることが多いのですが、教育現場を改善させるための政策を策定するために、現場の声をきちんと吸い上げ、それを政策に反映させることを意識しています。そのためにも、基本姿勢として、物事をマクロ・ミクロの両方を視野にいれるよう心がけています。

 

研究生活で最もわくわくしたこと、逆に最も落ち込んだこと

最もわくわくするのは、途上国に赴き、日本の代表として他国・他分野の人々とパートナーシップを築きながら、開発を進めていく場面です。

 

研究生活で出会った印象的な人物やエピソード

修士課程の指導教官と博士課程の指導教官です。この二人は、国際教育開発の実務者として、またアカデミックとして、私を育ててくれた人たちです。彼らと出会い、接してきた時間が、今の私を作っていると言っても過言ではありません。国際開発の実務、研究、教育の両立を世界の第一線で体現する彼らの姿は、今でもなお私の目標です。

 

大学院生へのメッセージ

大学の外へ出ていって五感で何かを感じてほしいと思います。国内外でいろいろな経験をして、視野を広げて裾野の広い人になって欲しいと思います。できれば、インターン、ボランティア、スタディツアー等に参加すると、得るものが大きいのではと思います。機会があれば、是非アフリカや南アジアの農村の小学校を訪ねてみてください。ちなみに私は修士1年生のときに、ユネスコのインターンと、インドネシアとタイの農村でホームスティをしながらの現地調査手法の研修に参加しましたが、そこで学んだものが今の自分の大きな基礎になっています。

 

大学院生の時何をしていたか

とにかく勉強しました。アルバイトも一切しないで、最低限の奨学金だけで細々と生活しながら、無我夢中で勉強しました。院生室でともに夜遅くまで残って議論したゼミ仲間とともに切磋琢磨しながら歩んだ院生生活は、人生で最も充実した時でした。初めて勉強がものすごく楽しいと思ったのもこの時期です。修士1年の前期は人生で最も勉強をしました。1年の夏休みに実地研修参加、1年後期はバンコクでインターン、2年は修論の対象国ミャンマーに現地調査に行きました。博士課程はロンドンに留学しました。

 

学際連携についての思い

国際開発という分野そのものが、学際的なアプローチを必要とする分野です。ある国に開発という視点から関わる場合、そこにある課題は教育、雇用、保健・医療など多岐に渡ります。そのような他分野の方々と連携しながらでないと、本当の意味での開発は達成されないと考えています。また、政府、民間企業、NGO等関係者との連携という側面にも関わっています。私はユヌス&椎木ソーシャル・ビジネス研究センターにも所属しており、そこでは多方面の関係者と共に力を合わせていこうとしています。

 

今後の研究・実践活動について

平成23年度から実施しているコロンビアでの研究プロジェクトを継続していく予定です。エスクエラヌエバ(ニュースクール)を中心にして教育分野に焦点を当てつつ、包括的な農村開発を視野にいれながら、持続可能な国際協力モデルの構築を目指します。

 

おすすめの文献

○黒田一雄、横関裕見子編『国際教育開発論』有美閣(入門書として)

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