住吉 大輔教授Daisuke Sumiyoshi
専攻 | 空間システム専攻 |
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部門 | 都市・建築学 |
コース |
修士:
建築環境学 博士: 空間システム |
講座 | 計画環境系講座 |
九州大学研究者 データベース |
https://hyoka.ofc.kyushu-u.ac.jp/search/details/K003662/index.html |
地球温暖化やエネルギー資源の枯渇が問題となっている現在、日本のエネルギー消費量の3分の1を占める建築の省エネルギー・省CO2は非常に重要な課題です。建物の空調や家庭におけるエネルギー消費、CO2排出を削減することが大きなカギとなります。空調システムとは、冷房・暖房などを行うための設備の総称で、そのコミッショニングとはシステムの設計から運用まで、適切に作動しているかを検証し、改善することをいいます。家庭用コージェネレーション機器とは、「エネファーム」として知られているような燃料電池などガスから電気と熱を取り出せるような機器です。
コンピュータシミュレーション:プログラム言語を用いて計算モデルを構築します。
実測:実際の建物で空調システムや機器がどのように動いているかを実測して検証します。
実験:実験装置や実験建物を用いて検証します。
空調システムや機器の性能を、実際の使われ方の中で把握し、運用の最適化を行います。性能が落ちていたら、改修をしたり運転方法を変えたりして、エネルギー消費量が大きくならないようにします。
Fortran、VisualBasicなどのプログラミングツール
Excel
研究テーマが多いので、予め研究を進めるための戦略を立て効率的に実行します。
わくわくしたことは、自分が構築したコミッショニングツールが、実際の建物を対象に使われたことです。
逆に落ち込んだことは、研究所に勤務していた時、実験施設の設置計画(予算はなんとウン億円)を1年ほど掛けて作成しましたが、社会情勢によりその計画が頓挫してしまったことです。
23年度修論生のY君です。彼は博識ですごいと思うのですが、情報がありすぎて自分の中でまとまっていないところが惜しいなあと思います。そこが魅力かもしれませんが。研究室に住んでいるような生活をしていて、とてもユニークな人物です。
大学院は社会に出るための準備期間だと思います。研究だけでなく何でも意欲的に取り組んで欲しいです。学校に来て研究に打ち込むも良し、学校に来ないなら海外に行って見聞を広めるも良し、充実した生活を送ってください。
現在の研究に繋がるような、空調に関する研究を行っていました。シミュレーションを作っては書き換えの日々でした。研究室では先輩に金髪の坊主にされるなど、和気藹々とした研究室生活でした。
建築は色んな分野と連携するべきだと考えています。特に個人的には心理学を空調や室内の環境の設計に取り入れたいです。人間の行動を突き詰めると心理学に行き着くと思うので、人の心理に寄り添って建物を考えれば、無駄を省きつつ良い環境が作れるのではないでしょうか。
これからはエネルギー需要を減らして、供給されるエネルギーを少なくする必要があります。建築環境分野としては、機械に頼らず建物の形状や仕様などで快適な室内環境をつくることにも取り組みたいと考えています。また、究極を言うと、人間の行動を変える建築があっても良いと思うのです。省エネルギーなライフスタイルを誘導する建築です。例えば、夏暑い日にエアコンを使っていると、窓に「今、窓を開けてください」と表示されたので窓を開けます。すると思っていたよりも外は涼しくて、エアコンを切ることができた…というのも未来の建築として面白いと思います。
○「エネルギー危機からの脱出」枝廣淳子著(ソフトバンククリエイティブ)
○「プランB3.0-人類文明を救うために」レスター・ブラウン著(ワールドウォッチジャパン)
○「沈黙の春」レイチェル・カーソン著(新潮社)
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