空間システム専攻は、従来の建築学を「人間と環境の空間システム学」という新たな視点で捉え、住宅から都市に至るさまざまな空間を、より快適・省エネで美しく丈夫で使いやすい空間システムとして設計・施工・管理するための理論や技術について教育研究し、広く交流・共生・持続・循環型社会の構築に貢献できる研究者や高度専門職業人の養成を目的としています。 そのために、本専攻には「建築計画学」、「建築環境学」、「建築構造学」、「持続都市建築システム国際コース」の4つの履修コースを設けています。
建築は人間生活の様々な要求に応える容器であると同時に、新たな社会活動や文化・制度を育む環境装置です。建築は、技術、社会、歴史、文化、芸術、政治、経済、情報等の諸要件が密接に関わっています。建築を計画しデザインするには、複雑に絡み合ったこれらの条件を明確に整理・分析し、それに基づいて具体的な物理空間として形付けることが必要です。本コースでは、建築に対する多様な社会のニーズと、建築から社会への働きかけの両面について、その実践と長い建築の歴史を通して、総合的にとらえることができる建築家、建築プランナー、研究者の育成を目指します。
建築環境学は、室内外の人間環境を建築の用途に応じて、パッシブにデザインし、アクティブにコントロールする空間システム学です。本コースでは、サステナブルな建築環境の実現を目指して、多様な環境要素の定量的な予測と評価、快適で低環境負荷な建築環境を創造する知識と技術、ライフサイクルの視点に基づく環境維持・管理方法などについて教育研究を行います。将来的に国内外の環境コンサルタント、環境・設備エンジニア、設備設計者、官公庁等の技術者、研究者として活躍する人材を育成します。
建築構造学は、建築に加わる重力、地震、台風、豪雪などの力学的影響に対して、人々の安全を守りながら、力学的合理性をもった快適で美しい空間を創造する空間システム学です。日本は地震国でありながら、都市への人口や機能の高密度化が進行しているため、建築物に高い耐震安全性を確保することは重要な課題です。本コースでは、建築に関わる構造力学、構造解析、耐震工学、材料・施工等の教育研究を行います。将来的に国内外の構造設計技術者、施工管理者、官公庁等の技術者、研究者として活躍する人材を育成します。
21世紀の都市・建築を考えるとき、地球環境や地域の生態系との共生の観点を抜きにすることはできません。特に、急激な成長都市を抱えるアジア諸国において、都市の居住環境の悪化は国際的な問題であり、豊かな居住環境を確保しつつ、環境負荷をできるだけ低減する持続型社会の実現が強く求められています。こうした社会的要請に基づき、持続都市建築システム国際コース(修士課程・博士後期課程)では、社会が求める持続型社会への転換を実現するための都市・建築の持続化に関するシステム思考能力と高度な専門知識・技術を身に付け、この分野において指導的な役割を果たすことができる高度専門職業人及び新しい分野を積極的に切り拓くことのできる国際的な研究者を育成します。持続都市建築システムプログラムは、都市・建築の持続化に関する幅広い基礎知識と理解能力を教授するための都市共生デザイン専攻との連携プログラムです。
劉 城準准教授
住吉 大輔教授Daisuke Sumiyoshi
佐藤 利昭准教授Toshiaki Sato
古賀 靖子准教授Yasuko Koga
堀 賀貴教授Yoshiki Hori
小山 智幸准教授Tomoyuki Koyama
南部 恭広助教Yasuhiro Nambu
尾崎 明仁教授Akihito Ozaki
山口 謙太郎教授Kentaro Yamaguchi
崔 連希准教授
志波 文彦助教Fumihiko Shiwa
志賀 勉准教授Tsutomu Shiga
有馬 雄祐助教Yusuke Arima
木島 孝之助教Takashi Kijima
末光 弘和准教授Hirokazu Suemitsu
末廣 香織教授Kaoru Suehiro
松尾 真太朗准教授Shintaro Matsuo
蜷川 利彦教授Toshihiko Ninakawa