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大学院人間環境学研究院

Faculty information

教員情報
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山本 健太郎准教授Kentaro Yamamoto

専攻 行動システム専攻
部門 人間科学
コース 修士: 心理学
博士: 心理学
講座 心理学講座
九州大学研究者
データベース
https://hyoka.ofc.kyushu-u.ac.jp/search/details/K006250/index.html

研究内容

研究テーマ設定の背景

修士課程に進学した際に専門分野が発達心理学から知覚心理学に変わり、研究テーマを色々と考えていたときに指導教官の先生が科研のプロジェクトで「時間」に関する研究を進めており、それに興味を持ったのがきっかけでした。現在では少しずつ幅を広げながらも、時間の研究に中心的に従事しています。

 

研究手法

主にコンピュータを用いて視覚的な刺激をディスプレイ上に呈示し、心理物理学的手法を用いて実験参加者の知覚や印象を測定しています。場合によっては、眼球運動を計測して無意識的な心の働きを探るなど、生理的な反応を同時に取るような方法を扱うこともあります。

 

調査対象や調査地についての解説

個人を対象として研究を行っています。年齢層としては主に成人(大学生)を対象としていますが、発達研究を行っていた際は乳幼児を対象としていました。特に研究対象にこだわりがあるわけではなく、明らかにしたい現象・仮説によって研究対象や手法も柔軟に変えていくべきだと考えています。

 

分析のためのソフトウェアやツール

データの整理や簡単な分析にはExcelを用いています。複雑な分析の場合にはRやSPSSなどのソフトウェアを状況に応じて使い分けています。

 

研究についてのこだわり

研究を行う上では、素朴な疑問を大事にしています。最先端の研究を追おうとすると、どうしても技術的な部分に走りがちで、本来の目的を見失ってしまいそうになります。そうならないためにも、研究のスタート地点である素朴な疑問を忘れず、研究を進めて行きたいと考えています。また実験デザインの際には、刺激や条件の統制方法に特に重点を置いています。

 

研究生活で最もわくわくしたこと、逆に最も落ち込んだこと

新しい仮説を思いついたり、面白い実験方法を見つけたりしたときはとてもわくわくします。実験が上手くいかないときはいつも落ち込みますが、投稿した論文がさんざん待たされた挙げ句に一発でリジェクト(不採択)になったときは特にへこみました。

 

研究生活で出会った印象的な人物やエピソード

印象的な人物と言えば、やはり大学院時代の先輩方たちでしょうか。いつも一緒に遊んで(?)いるのにどんどん業績が増えていて、一体いつ研究をやっているんだ、と思ったこともありますし、学位を取った後に一般企業に就職したのに、気づいたらアカデミックなポジションに戻ってきた奇特な人も居ます。他にも優秀な先輩方が多く、今も心理学の分野でご活躍されています。

 

大学院生へのメッセージ

院生時代は自分の実験がうまく行かずに落ち込んだり、周りの人たちの業績が増えていくのに焦ったりすることが多々あるかと思います。ただ、あまり目先のことばかりにとらわれていてもしょうがありませんので、長期的な目標を立てて地道に歩んで行くのがいいのではないかと思います。特に研究の世界ではいつ何が功を奏すかわからず、無駄だと思っていた経験が後に大きな武器となることもあります。周りに流されずにぜひ自分の道を貫いて下さい。

 

大学院生の時何をしていたか

ずっと集中して研究するというよりも、要所要所で研究に打ち込むタイプだったように思います。普段は論文を読みながら雑談したり、プログラムをいじって面白い現象を探したりもしていました。ただ大学は好きで(ほぼ)毎日行ってましたし、学会にも結構頻繁に参加していました。今の知り合いは院生時代に知り合った方がほとんどですね。

 

学際連携についての思い

心理学では特殊な機材や技術を使うことがあまりないので、すぐに何が提供できるかと問われると難しい部分があります。ただ、他の分野の研究を聞いているうちに面白い発想が浮かぶことはよくあるので、積極的に交流して連携できる部分を模索していければと考えています。

 

今後の研究・実践活動について

今までは堅い仕事が多かったように思うので、一見突飛なことにも挑戦していきたいです。

 

おすすめの文献

○感性認知—アイステーシスの心理学 北大路書房

○脳と時間: 神経科学と物理学で解き明かす〈時間〉の謎 森北出版

○サブリミナル・マインド 中公新書

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