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大学院人間環境学研究院

Faculty information

教員情報
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志賀 勉准教授Tsutomu Shiga

専攻 空間システム専攻
部門 都市・建築学
コース 修士: 建築計画学
博士: 空間システム
講座 計画環境系講座
九州大学研究者
データベース
https://hyoka.ofc.kyushu-u.ac.jp/search/details/K001730/index.html  https://www.arch.kyushu-u.ac.jp/post-laboratory/392/?cate_id=1

研究内容

研究テーマ設定の背景・研究手法

当研究室では、以下の活動スタンスのもと、実践や研究に取り組んでいます。

 

(1)フィールド活動にもとづく問題意識の生成

(2)実態把握(調査・分析)とその理論化

(3)フィールドへの計画的はたらきかけと検証

(4)時間軸に沿った課題の推移とテーマの設定

 

調査対象や調査地についての解説

主に、北九州市をフィールドとして実践・研究活動を行なっています。具体的には、以下の地区において地域住民組織と連携し、生活に密着した調査やはたらきかけを行なっています。

 

○住環境整備事業によるクリアランス型整備が行われた旧漁村集落;小倉北区平松地区(1994年–)

○人口減少と高齢化が進む旧八幡製鉄所周辺の斜面住宅地;八幡東区枝光地区(2000年–)

 

分析のためのソフトウェアやツール

住宅地に関する情報を管理・活用するためGIS(地理情報システム)を用いて、地域住情報データベースを構築し分析を行っています。

 

研究についてのこだわり

研究者としてだけではなく、実践家であることを強く意識しています。したがって、成果を論文として残すだけでなく、地域の課題に対し、ときには住民と共同で調査を行い、成果を共有しつつ、実践活動の深化を図っています。

 

研究生活で最もわくわくしたこと、逆に最も落ち込んだこと

密集住宅地の住環境整備事業で建設された公営住宅の入居の折に、入居説明会にて住民の管理意識の向上を図るはたらきかけを行ったことが、その後の積極的な管理につながっていくのを間近で見ていた時には興奮を覚えました。

 

研究生活で出会った印象的な人物やエピソード

数え切れないが、あえて挙げれば、密集住宅地の住環境整備事業に関する実践・研究で北九州市のフィールドに住み込んだ時、近所のおばちゃんから「にいちゃん、あんたも補償金狙いかね?」と疑われたことは一生忘れないだろう。

 

大学院生へのメッセージ

まちづくりのフィールドは宝の山。長年携わっていても、新たな発見にワクワクし、初めての経験にドキドキします。広い視野、地域社会・空間にはたらきかける能力、タフな心身をともに培いましょう。

 

大学院生の時何をしていたか

恩師の指導のもと、北九州市の住宅政策に関する諸計画の策定に参画し、データ分析や委員会資料の作成に忙しみつつ、自治体住宅政策のあり方について考察する研究に取り組んでいました。あとは、市民運動とパチンコを愛する普通の大学院生でした。

 

学際連携についての思い

学際組織である人間環境学研究院において、多分野の個性的な先生方から多くの刺激をいただいています。

 

今後の研究・実践活動について

住宅地や集合住宅の持続的な住環境管理・改善のあり方について、住環境整備事業施行地区や縮減斜面住宅地で継続してきた研究・実践に加え、近年取り組み始めた高経年分譲マンションや中国の老旧小区(高経年集合住宅団地)の研究を深めていきたいと考えています。

 

おすすめの文献

○ひらかれる建築―「民主化」の作法 松村秀一著 筑摩書房

○人口減少社会のデザイン 広井良典著 東洋経済新報社

○マイホームの彼方に 平山洋介著 筑摩書房

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